参考文献

法律に限らず、勉強をしていて常に重要だと思うことは、その勉強法である。
無論先に述べた「気概」もまた重要なのだろうが、それは必要条件であって十分条件ではない。
(余談:「気概」だけで何とかなると思う人は、日本が第二次世界大戦になぜ敗れたかを考えてみるべきだろう)
勉強法を考えるにあたり、以下の文献を参考にしている。
「数学は暗記だ」*1 和田秀樹
灘校から現役で東大医学部に合格した男の、受験数学への対応方法。
趣旨は「数多くの問題に挑戦し、数分考えて解けないと思ったら、答案を丸写しにして『解法を覚える』」というもの。
受験に特化した方法とも言える。
その目的指向性は、世の数学者たちから猛烈な批判を浴びたらしい。
もっとも、元来数学とは知的遊戯であると同時に、自然科学を解析するための「道具」「言葉」であったのだから「合格する」という大目的のためには、その程度で十分だろう。

「新人賞の獲り方おしえます」*2 久美沙織
小説の新人賞を目指す人々への応援歌にして、採点者とも言うべき「下読み」の立場からの裏マニュアル。
「審査委員の前段階での『下読み』は、大半が駆け出しの小説家や編集者」
「すなわち、新人の面倒をもっとも見ざるを得ない人々」
「そのような人々が、あえて『面倒くさそう』な人間の一次通過を看過するだろうか」

この新人候補と駆け出しの小説家や編集者と言う構図を司法試験受験生と司法試験審査委員とに置き換えてみることは可能と思う。
では、どんな答案が彼らの「審査」を通過できるのか。
この本の中に答が出ているように思える。