読書。

算法少女 (ちくま学芸文庫)

算法少女 (ちくま学芸文庫)

18世紀の江戸時代。
貧乏な町医者の娘であるみつは、父親譲りの上方流算法を得意とする13歳の少女。
その彼女がひょんなことから、算法を趣味とする有馬藩藩主の屋敷奉公が決まる。
しかしそれを喜ばない関流算法は、みつに対抗すべくやはり13歳の算法を得意とする少女を擁立、有馬侯の前での御前仕合を挑んでくる。
果たしてその結末は・・・。


1973年に岩波書店から初出版され、それから30年後の2006年にちくま学芸文庫より再出版されたこの本。
一歩間違えれば十分に「萌え本」。
なにしろ「13歳の娘が知力の限り戦う」んですから(笑)。
ただ、やはり初回に書かれたのが70年代である以上、萌えに結びつく描写は薄いです。
それは裏を返せば、以前に書かれた児童文学には、その「萌え」としての資産価値が十分にあると、そういうことですな。
武士道シックスティーン

武士道シックスティーン

こちらは「女子高生が竹刀を振り回す話」と言ってしまったら、身も蓋もない。
ただ「二人の主人公」の視点から交互に書かれる「一人称形式」というのが、面白かったです。
それよりも、もう私の年齢の半分以下の子供を主人公とした話が成立するってのが、ちょっと年齢を感じさせて欝です。