実子まで一万メートル

SFネタである。
歩いていくことも可能なその距離に、来年の司法試験合格を何よりも祈ってくれている家内と、ホンの数日前に「始期」を迎えた我が子がいる。
あとわずかで仕事が終わり、その二人の所へと還って行けるのだ。
そして近い将来には三人で暮らせるのだ。




その子が言葉を話し始める頃、単身出て行かなければならない試験に今自分は挑戦している。
皮肉なことではある。しかしそれこそ、自分が望んで決めたこと。




たとえ妻子と別居生活になったとしてもそれでも、和光をめざす。